文学研究科
博士課程前期課程(ドイツ文学専修)
ドイツ文学専修では、ドイツ語圏の言語・文学・文化について幅広い研究を行うことができる。研究分野として「ドイツ語学研究」と「ドイツ文学・文化研究」がある。ヨーロッパにおけるドイツ語圏の重要な役割を考慮し、どちらの研究分野においてもヨーロッパ全体との関わりが重視される。
ドイツ語学研究
ドイツ語学研究では、ドイツ語の歴史的発展とその言語構造を中心に、中世から現代までの幅広い時代を対象として学ぶ。歴史的・社会的背景をふまえつつ、文献資料の精読を通してドイツ語の変遷を読み解き、語彙や文法、語法の理解を深めることを目的としている。特に、中高ドイツ語期から初期新高ドイツ語期に至る文献を対象とした分析を重視し、通時的な視点から言語現象の特徴を探究する。研究者を志す学生だけでなく、学部での学びをさらに深めたい学生にも開かれた領域であり、関西大学独逸文学会での研究発表の機会を通して、学術的な思考と表現力も養う。
【担任者および研究テーマ(概要)】
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研究テーマ:初期新高ドイツ語(14~17世紀)の統語論的、語彙的研究
①目的文に現れる動詞の語形(接続法、können、mögen等)の歴史的変遷を探る。 ②話法の助動詞möchtenが可能の意味(~できる)から願望の意味(~したい)へ移行する歴史的過程を明らかにする。 ③14~17世紀におけるドイツ語の語彙を分析し、この時代の文献を読むための辞書を編纂する。
ドイツ文学・文化研究
ドイツ文学・文化研究では、文学、文化、社会を中心に、近現代のドイツ語圏を多角的に理解することを目指す。ドイツ語によるコミュニケーション能力の向上とともに、文学作品、文化現象、メディア表現(テレビドラマ・物語論など)を素材に、近現代社会の動向を読み解く力を育成する。研究方法論の習得にも重点を置き、文学理論や文化研究、比較文化の観点から、近現代のドイツ語圏およびヨーロッパを考察するための学術的基盤を固める。修士論文作成へ向けた研究の深化を支援し、幅広い主題に柔軟に取り組むことができる。また、研究職を目指さない学生にも門戸が開かれ、学部時代の学びを発展させたい人にとっても充実した環境が整っている。
【担任者および研究テーマ(概要)】
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研究テーマ:記憶研究・文化的記憶、物語論、文学理論(narratology, [transmediale] Erzähltheorie)、テレビドラマ(連続形態、社会の自己描写、ドラマと記憶など)
文学や他のメディアにおける記憶(風景の描写と記憶とのかかわり、四季としての文化的記憶など)。私のもう一つの研究テーマである物語論の問題提起は多種多様であり、例えば、あるストーリー(story)が他のメディアに語られると(映画化や漫画化)story自体も変化するか否か。詩歌にも物語性があるか。テレビドラマと物語論等々。
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研究テーマ:近現代ドイツ文学、詩、障害文学
18世紀以降の近現代ドイツ文学が専門です。特にヘルダーリンなどの詩のほか、文学でどのように障害が描かれているかを研究しています。哲学や思想、社会、歴史的背景に結びつけた解釈や、一語一語の意味にこだわった解釈など、多様なアプローチで文学を読んでいます。