吉野 裕介 ゼミ
- 歴史・思想コース
- 歴史・社会専修

- 2026年度は担当教員が在外研究期間ですので,ゼミと講義は担当しません。
- 2027年度から再開しますので,2026年秋にはゼミ募集があります。
ゼミのねらい

以前シリコンバレーで暮らしていたことがあります。そのときに,FacebookやGoogleやAppleが急速に伸びていくさまを目の当たりにし,双方向的な「Web2.0」は社会を必ずいい方向に導くという確信を抱いて帰国しました。しかしその後世界はどうなったでしょう。SNSでは誹謗中傷や炎上などが日常的になり,ネットのネガティブな面が目立つようになってきたと感じているのは私だけではないでしょう。
このゼミでは、SNSやAIが支配するこのネット社会の背景にある思想を,日本の現代批評(東浩紀、宇野常寛ら)と社会思想の古典(ハイエクら)を武器に,一緒に考えていきます。
ゼミの特徴
- 1.「群れ」ではなく「個」の連帯を目指す:馴れ合いや同調圧力が最も不要です。一冊の本をひとりで読み込み,議論の場で意見を述べ,他人の意見もリスペクトできる,いわば「穏やかな知性」を求めます。
- 2.就職に「直結」するゼミではありません:しかし,安易な流行に流されず,物事の本質を論理的に突き詰める読解力,思考力は,結果として一生の武器になるでしょう。
- 3.SNSマーケティングは扱いません:集客やバズりの技術には関心がありませんので,そうしたテーマは扱いません。なぜ人がそれらに支配されるのかという「構造」や「背景」を考えます。
扱うテキストの一例

- 糸井重里『インターネット的』:かつてネットが理想郷と思われていた時代の思想に触れましょう。
- 東浩紀『一般意志 2.0』『訂正可能性の哲学』:SNSのアルゴリズムやそれに代わる新しい統治の是非を問います。
- 宇野常寛『遅いインターネット』『庭の話』:ネット社会とどう付き合うか。「個の庭」はそのひとつのきっかけになるでしょうか?。
FAQ(よくある質問)
- Q. 目指すゼミの雰囲気は?
A.「静かな熱気」に満ちた空間が理想です。イベントや飲み会(企画は歓迎しますが)で仲良くなることよりも,深い議論を通じて互いの知性を尊重し合う関係を目指しています。 - Q. 本を読むのが苦手ですが大丈夫ですか?
A. 厳しいでしょう。本ゼミの活動の根幹は「徹底した読解」にあります。一冊の本と向き合い,粘り強く考えたいという気概のない人には向いていません。 - Q. どのような人が成長できますか?
A. ネット社会の現状に違和感を持ち、自分の言葉で世界を解釈し直したいと願う人。そして、他人の意見に流されず「独りで考える」ことができる人です。